詐欺対策強化とはいってるものの 先日のニュースで振り込め詐欺対策強化を発表し、ATMに警備員を動員すると言っていた。また、ATM機器には振り込み先の確認を促すシールがでかでかと張られていた。そしてその数日後のニュースでは、ここ数日で起こった振り込め詐欺のうちのほとんどが、対策を行なったATMの、警備員の前で行なわれたと発表されていた。
中には、注意を促す警備員に対して、ほっといてくれ!と言い放ち、詐欺者の口座へお金を振り込んでしまった人もいたという。
やれやれ。こうなると、誰もふさぎようがない。信じている人に、それは嘘かもしれないから信じるのをやめなさいと言って聞かせること自体に、無理があるように思えてくる。
どうしても信じてしまうような嘘、 例えば、友達から電話で彼氏と別れたと聞かされた貴方は、 次の日ばったり彼氏と友達が歩いているのを目撃したら、 「あ、分かれて友達に戻ったんだな」とか 「もう新しい彼氏が出来たんだな」とか、 「もしかしてヨリを戻したのかな」という風な考えが頭に浮かぶ。 というか、そういった考えしか頭には浮かばない。
本当は、“別れた”というなんでもない嘘かもしれないのに、 「そんな嘘はつか無いだろう」「あの子はいい子だから」 「友達だから」「優しいから」というようにもともと“信じている” から、疑いもしないのである。それぞれを知っている別の友達に 「あの子は嘘をついているよ」と言われなければ、本当に嘘だとしても ずっと気づかず慰めているのかもしれないのだ。
振り込め詐欺の多くも、家族や友達、知人に成りすまして、 生活に密着したようなネタで、相手を“信用”させてくるようだ。 また、他人であっても貴方しか知らないようなネタで“信じるしかない”状況を巧みに作り出してくるという。
つまり、今の詐欺対策は、対策が遅すぎるということではないだろうか。 もっと前段階(信じる段階)においての対策が必要なのではないか。
しかし、それは結局今のところ、それぞれが“疑う”ことが最も手っ取り早い方法となるのかもしれない。疑うのは特に難しくはない。でもやはり、気持ちのいいものではない。現代っ子と漫画 子供のころは、それほど漫画を読まなかったのに 最近漫画にハマり出した。子供のころ友達が読んでいた いわゆる自分世代の漫画を今更読んで、 恥ずかしながら、何故あのとき読まなかったんだと 少々後悔すらしている。
漫画は日本の文化だという声がちらほら聞こえ、 その声に賛成しない意見もあるが、 素晴らしい作品を読めば、文化にしたいと心から思う。
活字だけが並ぶ小説よりも、想像力を使うこともあれば、 テレビドラマよりも、見えないストーリーを思い描くこともある。 主人公になりきる、のではなく、第三者=いち脇役として 物語を見守ると、自分のこれまでの経験をいつしか重ね合わせて 行き方をも学ぶことがある。
国際ジャーナルで漫画に関する気になる記事を見つけた。 「子供が漫画を読まなくなった?」というものだ。 漫画(雑誌)の売り上げが年々落ちている。休刊や廃刊する 人気雑誌も続々でている。これは、子供の漫画離れが進んでいることが 大きな理由に繋がっているようだ。
主な理由は「読んでいる時間がない」そうだ。塾、お稽古に大忙しの 現代社会の背景がもろに出ている。加えて、「ゲームと違って主人公になれない」という理由もあるようだ。コントローラーで自由自在に進行方向やストーリーを作り上げられる性能の高いコンピューターゲームのほうが魅力的なようだ。
しかし、ゲームからは、次をどうクリアするかということ=失敗しないためにどうすればいいかを考えることはできるが、ゲーム自体から何かを感じることはできない。
今更ながら私がいろんな漫画を開いて思ったのが、全てがキレイに描かれているわけではないということだ。主人公は何度も失敗するし、脇役は何度も主人公を裏切るし、どうにもならない状況を描いている。
あらゆる性格を持った登場人物の思いを考える。性格を考える。失敗してもいい、普通でもいいということを学ぶ。自分に置き換えて想像する。正しいか正しくないかを考える。そうしたいろんな考えや思いが頭を占める。
今と子供のころとでは、違った思いを描いたと思うが、それでも多かれ少なかれあらゆる考えや思いを抱く。ゲームやテレビ、小説と同じではない漫画独自の魅力がある。漫画という文化が現代社会から薄れる前に、漫画という文化が日本におてもっと確立すれば、と願う。携帯電話から 知らない番号からの着信。
いまだに詐欺かよ、とイライラしながら無視してたら
同じ番号から「こんばんは」というメールが入ってきた。
もちろん「こんばんは」だけを入れてくる知人はいないので
即消去するが----
どこかで、
知ってる人だったらどうしよう。が、頭をめぐる。
こうした頭の隅にある、素直な思いに漬け込んでくるのが
詐欺なんだろうな。
|